意外と知らないコラーゲンの秘密
健やかなからだをサポートする栄養素としてカルシウムやビタミンなどは有名ですが、実は 「コラーゲン」も重要な成分であることをご存知ですか?
コラーゲンといえば、美容に関わる成分として知られていますが、それ以外にも私たちのからだにかかわっています。コラーゲンとは? コラーゲンに種類はあるの? など、知っているようで知らないコラーゲンの秘密に迫ります。
コラーゲンとは?
コラーゲンは、アミノ酸のグリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニンなどからなるタンパク質の一種です。人間の体重のおよそ20%はタンパク質でできており、そのうち3割を占めるのがコラーゲンといわれています。例えば、体重が50kgであれば、約3kgのコラーゲ ンが体内に存在しています。
からだのどこに存在するの?
コラーゲンは、血管や内臓などからだ中のあらゆる組織に存在していて、乾燥重量で肌の約3/4、関節・ 軟骨や骨の約2/3以上を構成しています。ほかにも爪、靭帯、腱などにも存在していて、なくてはならない大切なタンパク質です。
コラーゲンは28種類あり、種類によって存在する箇所が異なります。代表的なものとして、からだの中で一番多いのは皮膚や骨に存在する「I型コラーゲン」、関節軟骨、目の角膜などに含まれるのが「II型コラーゲン」、骨を除きI型コラーゲンの含まれる組織に広く分布する「III型コラーゲン」、上皮細胞と間質の間にある基底膜の主成分である「IV型コラーゲン」、角膜以外ではV型コラーゲンの存在量は少ないものの、広範な組織に広く存在している「V型コラーゲン」です。
コラーゲンは年齢とともに減少する
コラーゲンは、私たちが健やかに過ごすために大切な成分です。しかし、年齢を重ねるごとに年々減少し、肌の場合、60代で20代の頃の約半分になると言われています。バランスのとれた食事や快眠などを意識することがとても重要です。
コラーゲンの1日の平均摂取量は?
20〜50代の女性が食事から摂取する1日のコラーゲン量は平均1.9gというデータが報告されています。
コラーゲンを効率よく摂るには?
毎日の食生活でなるべくコラーゲンを摂ることを意識しながら、必要に応じてサプリメントなどの食品で補うのがおすすめです。コラーゲンを多く含む食品としては、鶏の手羽、フカヒレ、 牛すじ、鶏皮などがあります。
これまで、コラーゲンは摂取しても体内で消化酵素によってすべてアミノ酸に分解されてしまうと考えられていました。しかし、最近では、「コラーゲンペプチド」の状態で摂取すると、一部は分解されずに体内で活用されることが知られるようになり、コラーゲンペプチドの働きが注目されています。コラーゲンと相性のよいビタミンCもしっかり摂りましょう。
変化する社会の中で、自分らしく生き生きと生活していくには、しなやかで健やかなからだをつくっていくことも大切です。
バランスのとれた食生活を意識しながら、自分に合った「コラーゲン」の摂取の仕方を見つけてみませんか。